こんにちは、メノーです。
医者になるとまず最初に気づく事は、『知識のアップデートの速度がすさまじい』という事です。
この間まで『Aが第一選択の治療法だ』と言っていた事が1か月後には『今はBの方が予後が良いらしい』と言われるようになる事はざらにあります。
下記の記事を参考にしてもらいたいのですが、臨床の世界で最も信用できるものは『原著論文』です。
医者・研修医の仕事効率化|勉強における目標設定について
しかし、例えば研修医なりたての頃は英語にも慣れてないだろうし、日本語と英語では理解するスピード、読むスピードに大きな差が生じてしまい、全ての情報を英語で獲得するのはなかなか大変な事です。
そんな日本の医師の為に、いくつかの出版社から、日本の優秀な医師達が最新のエビデンスに基づいてまとめた雑誌が発行されています。
一つの本の知見は医学の世界では経年劣化していき、常に最新の情報にアップデートする必要がある中でこういった雑誌の存在は大変に有難いし、その筆者の考え方も学ぶ事ができるので勉強になります。
今回はこういった雑誌の中でもおススメの雑誌を、難易度が低い順、というかとっつきやすい順に紹介していきたいと思います。
レジデントノートはシンプルさと安さが売り!
まずはレジデントノートを紹介します。
レジデントノートとは名前の通り研修医に向けて作られた雑誌です
。
羊土社という出版社が初期研修医向けに毎月発刊しています。
基礎的な内容ではありますが、毎月決まった1つのテーマに基づいて基礎的な知識+普段研修医が意識しないようなニッチなポイントについて解説されています。
研修医はもちろん、普通の医師でも勉強になる部分は多いかと思います。
特徴としては文字が大きくシンプルな構造になっており、大変読みやすいです。
研修医時代の僕の同期も毎月買って読んでいる人はいました。
もう一つ重要なポイントがあって、
医学書の中ではとにかく、断トツで一番安いです。
毎月発刊される月刊のレジデントノートは税込み2160円で買えます!!
これはだいたい5000円オーバーが常識な医学書の中では驚異的な安さだと思います。
月の給料が少ない研修医でも手の届きやすいお値段設定になっていますので是非購読して下さい。
Medicinaは基礎をおさえた医者の知識のアップデート、ブラッシュアップ用の雑誌
こちらは医学書院から毎月発刊されているmedicinaという雑誌です。
レジデントノートレベルの内容では満足できなくなった医師に対して内科診療に関して知識のアップデート、ブラッシュアップを目的に作成されている雑誌です。
対象は一般の医師全般です。研修医にとっては最初に読むには荷が重いかもしれませんが少しづつ知識を蓄え仕事ができるようになっていれば全然読めると思います。
メディチーナもレジデントノート程ではないですが、税込み2808円とかなり安めの価格設定になっております。
雑誌だけに読み物としてさらさらっと読めてしまうので、medicinaを毎月読んでいれば最新の医療の知見に追いつきながら診療を行う事ができるでしょう。
Hospitalistはアドバンスの内容を濃縮した雑誌
次はHospitalistを紹介します。
このHospitalist、上2つに比べると少々ゴツいです。(笑) 値段も5000円くらい。
それもそのはず、日本全国の超優秀な総合内科医が結集して各テーマに沿って超最新の知見+おのおのの医師の考察が含まれているからです。
こちらは年4回発刊されていますね。
ちらっとページを覗くだけで、引用されている論文の数がえげつないです(笑)
対象としては総合内科医向けの雑誌ではありますので少しボリュームは多いですが、興味のあるテーマだけ選んで読むとしてもそこに情報が濃縮されているので大変勉強になると思います。内科医を志す人ならチェックしておいて損はないでしょう。
Intensivistは『集中治療版』hospitalist
最後にIntensivistを紹介します。
まあざっくり言えば、ホスピタリストの集中治療版ですね。
若手医師の育成や情報交換を目的として発足した『日本集中治療教育研究会』の活動をベースに発刊されており、Hospitalistと同じく年4回発刊されています。
単なるICU管理だけに留まらず内科管理の中での集中治療の要素を解説しているので、どんな内科医にとっても役立つ部分はあるでしょう。
こちらもボリュームは多いですが内容は間違いないです。
まとめ
とっつきやすい雑誌からややとっつきにくい雑誌まで(笑)並べてみました。
各々のニーズがあるのでそれに合わせて購読してもらえると嬉しいです。
日進月歩の医学界ではこういった知識を効率よく、楽しくアップデートさせてくれる雑誌の存在は非常に大きいと思います。
廃刊になってしまわないように是非みなさん購読しましょう!!(笑)